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賃貸管理コラム

管理会社の対応が悪い!起こり得るリスクや対処方法を紹介

賃貸経営

2025.09.05

更新日 2025.09.09

管理会社の対応が悪い!起こり得るリスクや対処方法を紹介

不動産を所有している方にとって、信頼できる管理会社に業務を任せることは、安定した運営のために欠かせないポイントです。日々の清掃や設備管理、入居者対応まで、管理会社が担う役割は多岐にわたります。

とはいえ、日常のやり取りや対応の中で、「もう少しこうしてくれたら……」と感じる場面もあるのではないでしょうか。小さな不満や不安を放置してしまうと、気づかぬうちに経営や資産価値に悪い影響を及ぼす可能性もあります。

本記事では管理会社の対応状況に応じたリスクや、スムーズな運営のために知っておきたい対処法、変更手続きの流れまでを分かりやすく解説します。現在の管理会社との関係に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

管理会社の対応が悪い場合のリスク

管理会社は、物件の価値と収益を守るパートナーとも言える存在です。しかし対応が行き届いていないと、思わぬトラブルや経営上のリスクを招くこともあります。

まずは管理対応の不備によって起こり得る、具体的なリスクを7つご紹介します。

入居者が退去してしまう

賃貸物件では、入居者の満足度を保つことが安定した経営の基本です。しかし管理会社の対応が遅かったり不誠実だったりすると、入居者の不満が蓄積し、最終的には退去につながる可能性があります。

例えば、騒音や水漏れといった生活上のトラブルに対し迅速な対応がなされなければ「住みにくい物件」と認識され、他の物件に移ろうと考える入居者が増えてしまうでしょう。

退去が発生すれば、空室となって家賃収入は減少し、再募集のための費用や原状回復費も必要になります。不適切な管理が、オーナーの経済的損失を拡大させる要因となり得るのです。

空室期間が続くようになる

管理会社の営業力や対応力が不十分だと、空室が出た際に入居者募集が遅れたり、魅力的な募集条件の提案がなされなかったりします。長期間にわたり内見者が現れず、結果として空室期間が長引いてしまうかもしれません。

また問い合わせへの返信が遅い、内見の日程調整がスムーズに行われないといった点も、契約機会を逃す要因になります。結果的に収益の機会損失が発生し、物件の稼働率が下がってしまいます。

入居者から仮住まい費用を請求される可能性がある

管理会社が設備トラブルや衛生問題などに迅速に対応できなかった場合、入居者が通常の生活を送れなくなり、仮住まいを余儀なくされる可能性があります。例えば水漏れや害虫の大量発生などが放置された結果、入居者が物件を離れざるを得ない状況になった場合、オーナーに仮住まい費用を請求するケースも考えられます。

こうした費用は、そもそも管理会社の対応が適切であれば発生しないはずのものです。オーナーが直接的な金銭的負担を負うことにもつながるため、トラブル初期段階での管理会社の動きが非常に重要と言えます。

公的機関に報告され、内容によっては裁判に発展する場合もある

対応があまりに悪質であれば、入居者が自力で問題を解決しようと考え、公的機関に相談する可能性があります。市区町村の消費生活相談窓口、国民生活センター、法テラスなどの他、場合によっては警察もその対象です。

こうした機関への相談が行われると、管理会社やオーナーに対して指導や調停が入るケースもあり、対応次第では裁判にまで発展するリスクも否定できません。特に管理契約に関する約束違反や、健康・安全に関わる問題を放置していた場合、損害賠償請求や慰謝料の対象となる可能性があります。

さらに、SNSや口コミサイトでの情報拡散によって事実が一方的に広まると、他の入居者や近隣住民にも悪いイメージが広まる可能性があります。管理会社が適切な対応を怠ることで、オーナー側にまで法的・世間的なダメージが波及する恐れがある点は、十分に注意すべきです。


悪い評判が広がってしまう

管理体制に問題がある物件は、入居者からの評価がインターネット上に投稿されやすくなります。「連絡がつかない」「掃除が行き届いていない」「対応が雑だった」といったネガティブな口コミが、不動産ポータルサイトやSNSに掲載されると、その物件に対する印象は一気に下がるでしょう。

一度悪評が広まってしまうと、掲載情報を改善しただけでは回復が難しく、新しい入居希望者の内見数が減る、選ばれにくくなるといった影響が出てきます。信頼の回復には時間がかかるため、日頃の管理品質が問われるポイントです。

オーナーの負担が増える

本来は管理会社が担うべき業務を、オーナー自身が代行しなければならない状況になると、物件の管理が大きな負担となってしまいます。入居者からの連絡が管理会社に届かない、届いても対応されない場合、結果的にオーナーが直接やり取りするしかなくなることも考えられます。

クレームの対応や修繕手配、進捗確認などに追われれば、本業やプライベートの時間が削られ、ストレスも大きくなるはずです。特に遠方に住んでいるオーナーにとっては、物理的な対応が難しいにもかかわらず、安心して管理を任せられないという状態に陥ります。こうした負担が続けば、物件経営自体へのモチベーション低下にもつながりかねません。

物件の資産価値が下がってしまう

共用部や設備の劣化を放置していると、建物の見た目や機能が損なわれ、入居者からの評価も下がっていきます。例えばエントランスの照明が切れたままだったり、壁に汚れが残ったままだったりの状態が続けば、物件の印象は悪化します。

こうして定期的な清掃や修繕が行われないと、建物全体の資産価値そのものも徐々に低下していくでしょう。結果として、将来的に売却や資産評価の際、不利な条件となる恐れがあります。

迅速な対応が必要なクレーム事例

管理会社に求められる重要な役割の一つが「迅速な対応」です。特に、入居者の生活環境に直接悪影響を与えるようなトラブルにおいては、初動の対応内容が信頼関係の維持や二次被害の防止に直結します。

ここで、現場でよく起こる代表的なクレームの中から、管理会社が即座に対応すべき事例を紹介します。こうしたクレームに対応できない、または対応が著しく遅い管理会社には注意が必要です。

上の階からの水漏れ

集合住宅では、上の階からの漏水によるクレームが発生する可能性があります。特に築年数の経過した物件では、古くなった配管の破損や劣化が原因となり、突然の水漏れ事故が起きるようなケースも想定しておくべきです。

漏水によって下の階の室内が水浸しになると、床材や壁紙の損傷だけではなく、家電製品や家具への被害も発生する可能性があります。また放置された湿気によってカビが発生すれば、健康被害にもつながりかねません。

水漏れの原因には、老朽化した配管の破裂や、浴室・台所・トイレなどの排水詰まり、あるいは入居者の不注意による大量の水漏れや洗濯機ホースの脱落など、さまざまなものが考えられます。原因が分からないままクレームを放置すれば、入居者同士のトラブルも起こり得ます。対応が後手に回ると、損害賠償請求や退去といったリスクも懸念されるでしょう。

水漏れのクレームが発生した際は、管理会社による早期の現場確認と状況説明、そして業者手配が極めて重要です。

水道の水漏れ

蛇口から水滴がポタポタと落ち続けている、水道メーターが止まらないなど、水道設備からの水漏れも早期対応が求められるクレームの一つです。見た目には些細に思える水漏れも、時間が経過するにつれて水道料金の増加や設備劣化につながるため、放置はできません。
水漏れの原因としては、水道管やパッキンの経年劣化、接合部のゆるみ、配管そのものの破損などが挙げられます。建物全体の水道設備に問題がある場合、原則としてオーナーが修理費用を負担することになり、対応の遅れはコストをさらに膨らませる可能性があります。

また水漏れが構造材にしみ込むと、カビや腐食の原因となる可能性もあるでしょう。目に見える部分だけではなく、床下や壁の中など、隠れた場所に被害が及ぶケースも考えられます。

水漏れの初期段階で、専門業者による点検と対応を依頼できる体制が整っているかが問われます。

鳩の騒音・糞害

鳩による被害は、都市部の集合住宅において特に多く報告されています。ベランダや屋上などに鳩が住み着くと、ふんの蓄積によって悪臭が発生するだけではなく、金属部分が腐食する、洗濯物が汚れるといった日常生活への直接的な影響が出てきます。また羽ばたく音や足音、鳴き声などが繰り返され、騒音としてストレスを感じる入居者も少なくありません。さらには、鳩のふんにはダニや細菌が含まれており、クリプトコッカス症やサルモネラ感染、オウム病などの健康被害を引き起こすリスクもあります。特に小さな子どもや高齢者がいる世帯では、衛生面での不安が大きくなるでしょう。

鳩は一度住み着いてしまうと、巣を作り、繁殖を繰り返すため、被害が急速に拡大します。こうした状況を放置すると、入居者が退去を検討する可能性も高いです。共用部の構造に問題がある場合や、物件管理が不十分な場合は、オーナーの費用負担で対策が求められる可能性もあります。

定期的な巡回と防鳥対策、清掃体制の整備が、管理会社に求められる対応の基本です。

害虫の発生

害虫の発生は、特に夏場や梅雨時期に増えるクレームの一つです。ゴキブリ、ダニ、シロアリ、チャタテムシなどが代表的で、放置すれば室内だけではなく、建物全体に広がる恐れもあります。特に共用部やゴミ置き場の管理が不十分な物件は、害虫の温床となってしまう懸念があります。発生した際は、早急な対応が必要です。

害虫は短期間で卵を産んで増殖するため、対応が数日遅れるだけで、一気に被害が拡大してしまう可能性があります。そうなると入居者にとっては「管理が甘い物件」という印象が残りやすく、入居満足度の低下にも直結します。

対応には、清掃体制の見直しや専門業者による定期的な防除が有効です。発生を未然に防ぐための巡回体制が整っている管理会社であれば、安心して物件を任せられると言えるでしょう。

不審者の侵入

「建物内で不審な人物を見かけた」「郵便受けが荒らされていた」など、不審者に関する報告も緊急性の高いクレームの一つです。こうした事態に対し管理会社がすぐに現地確認を行い、防犯体制を強化する姿勢を見せられるかが、入居者の安心感に直結します。

対応が遅れれば住民の不安は広がり、物件全体の印象も悪化するでしょう。特に女性の単身世帯が多い物件では、防犯体制の充実度が入居継続の大きな判断材料となるはずです。

オートロック設備の点検や防犯カメラの作動状況の確認、共用部の見回り強化など、物理的・心理的な安心を確保するための措置が早急に求められます。日頃から共用部が整理され、管理が行き届いていること自体が、不審者を寄せつけない環境づくりにもつながります。

対応の悪い管理会社の特徴

入居者からの苦情や空室の長期化といった問題が頻発する背景には、管理会社の対応に問題があるケースも少なくありません。ここでは、対応が不十分な管理会社に見られる特徴について具体的に解説します。

これらに該当する場合は、早めに見直しの検討をおすすめします。

半年以上空室が続いている管理会社

物件が半年以上空室のままになっている場合、管理会社の対応に何らかの問題がある可能性があります。例えば掲載している募集情報が古いままで、写真や文章から物件の魅力が伝わってこない状態では、入居希望者の関心を引くことが難しくなるでしょう。

情報の更新が適切に行われていなかったり、家賃や設備など条件面の見直しが提案されていなかったりする状態は、空室解消に向けた具体的な施策が講じられていないことを意味します。空室対策が行われず、内見が一件も入らない状況が続いているようであれば、管理会社の営業力や提案力を疑う必要があるでしょう。

連絡や返答が遅い管理会社

管理会社との連絡がスムーズに取れない状況が続く場合は、注意が必要です。電話やメールをしてもすぐに返事がもらえない、折り返しの連絡が来ないといった対応が常態化しているようであれば、業務の優先順位や体制に問題があると考えられます。

またトラブルや修繕が発生した際に、事前の説明や確認もなく、すでに作業を進めた後で報告だけが届くといった事後対応が目立つようになると、オーナーとしての意思決定が無視されていると感じることもあるでしょう。日常的なやり取りの中に信頼関係の構築がないと、トラブル時の適切な対応も期待できません。

約束を守らない管理会社

修繕や対応に関する約束が守られない管理会社も、信頼に欠ける存在です。例えば入居者からの連絡を受けてエアコンの修理を依頼したものの、何日経過しても業者からの連絡がない、管理会社に確認しても「対応中」と繰り返されるばかりで具体的な日程が決まらない、といった状況が続くケースが挙げられます。

このように、オーナーや入居者との約束を軽視する体質が根付いている管理会社では、いずれクレームが蓄積し、退去や悪評へとつながる恐れがあります。言ったことをきちんと実行に移す姿勢が見られない場合には、契約の継続を再考する余地があるでしょう。

担当者の態度が横柄で不誠実な管理会社

担当者の対応に問題があると、管理会社全体の印象も大きく損なわれるものです。オーナーからの質問や要望に対して担当者が高圧的な口調で返答したり、不機嫌な態度が続いたりするようであれば、日々のコミュニケーションがストレスになるだけではなく、重要な意思決定にも支障を来します。

また同様の対応は入居者に対してもなされている可能性があり、トラブルが発生した際に状況を悪化させる原因になり得ます。些細な態度の問題でも、長期間積み重なることで、オーナー側の精神的負担は大きくなるでしょう。

オーナーの立場に寄り添って考えてくれない管理会社

オーナーの利益を真剣に考えず、形式的な管理業務だけを行うような管理会社は問題です。例えば空室が続いている際、何の工夫もなく「家賃を下げましょう」といった安易な提案ばかりを繰り返すようでは、本当にオーナーの立場に立って考えているとは言えません。

市場動向や周辺物件の状況を踏まえた戦略的な提案がなく、設備の改善や写真の撮り直しなど、募集活動の質を高める取り組みも見られないようであれば、成果を重視しない受け身の対応に終始している可能性があります。信頼できる管理会社は、オーナーと共により良い方法を模索する姿勢を持っているものです。

共用部分を汚れたまま放置している管理会社

建物の共用部分の管理状況は、その物件の印象を大きく左右します。エントランスや廊下、階段といった共有スペースにゴミが放置されていたり、壁の汚れや破損が放置されたままになっていたりする場合、管理が行き届いていないという実態が明らかです。

こうした状態が続くと、新たな入居者が決まりにくくなるだけではなく、既存の入居者の満足度も低下してしまいます。清掃や修繕が行われない状況は、物件全体の住環境を悪化させ、マナーを守っている入居者が不満を募らせる原因にもなります。最悪の場合、トラブルやモラルの低下につながる可能性もあるため、日常の清掃・点検体制が重要です。

人員が不足している管理会社

人手が明らかに足りていない管理会社では、一人の担当者が過剰な物件数を抱え、全てに対して十分な対応を取れない状態になりがちです。その結果、オーナーへの連絡が遅れる、現地確認が不十分になる、修繕対応に漏れがあるといった事象が頻繁に起きるようになります。

どんなに誠実な担当者であっても、物理的に対応しきれない状況が続けばミスや遅延は避けられません。慢性的な人員不足は管理品質の低下を招き、物件の資産価値や入居者満足度に直結する問題へとつながります。

対応の遅い管理会社への対処方法

管理会社の対応が遅く、不満がたまるような状況が続いている場合には、オーナー側から適切なアクションを取ることが重要です。すぐに会社の変更を検討するのではなく、段階を踏んで改善の機会を与えると、円滑な関係性の維持につながるでしょう。以下では、管理会社の対応の遅さに対する具体的な対処法を紹介します。

1. 担当者に対応してほしい旨を伝える

管理会社の対応の遅さに不満を感じた場合、まずは現在の担当者に対し、どの点をどのように改善してほしいのかを明確に伝えることが大切です。単に「遅い」と指摘するのではなく、修繕対応や報告業務といった具体的な対応の遅れについて指摘すれば、相手も認識を改めやすくなるでしょう。

特に真面目な担当者であれば、「このオーナーはしっかり見ている」と認識し、緊張感を持って対応してくれる可能性もあります。初期段階では、冷静かつ具体的な改善要望を出すのが効果的です。

2. 管理会社に連絡し、担当者を変更してもらう

担当者に対して改善を求めても状況が変わらない場合は、管理会社の窓口や責任者に直接連絡を入れ、担当者の変更を申し出る方法があります。管理会社自体の体制がしっかりしていれば、新しい担当者に変わるなどの対応で問題が解消される可能性があります。

実際に、担当者変更をしてもらい「以前の担当者は連絡が遅かったが、変更後は報告や提案がスムーズになった」というケースも多いです。問題が"人"にあると感じたときには、遠慮せず変更を依頼するのも選択肢の一つです。

3. 別の管理会社に変更する

担当者に伝えても改善が見られず、さらには管理会社に相談しても対応が変わらないような場合は、管理会社自体を変更することを本格的に検討する必要があります。対応の遅さが慢性的で、業務全体に悪い影響を及ぼしているようであれば、信頼関係の構築は難しいでしょう。

新たな管理会社を探す際は、「現在の管理会社に対して、迅速な対応をしてもらえない点に不満を感じている」と正直に伝えると、候補先も対応スピードを重視した体制を提案してくれる可能性があります。管理会社によって業務方針や担当者の裁量が異なるため、しっかりと比較検討し、信頼できるところに依頼することが重要です。

【まとめ】

管理会社の対応が悪い状態を放置していると、入居者の退去や空室の長期化、資産価値の低下といった深刻なリスクにつながることがあります。まずは改善を働きかけ、それでも状況が変わらない場合は、担当者の変更や会社の切り替えを含めた適切な対処を検討すべきです。

現在の管理体制に不安や不満を感じている方は、信頼できる管理会社への相談をおすすめします。

中央ビル管理では、きめ細やかなサポートを行っており、迅速かつ丁寧な管理対応を心がけています。現在利用している管理会社の対応の質にお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

監修

(株)中央ビル管理 取締役 江本 昌央氏

所属/(株)中央ビル管理取締役 業務管理部部長 
保有資格/ 宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

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