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賃貸管理コラム

マンションを貸すときは管理会社に相談する?選び方や注意点についても解説

賃貸経営

2025.07.16

更新日 2025.07.17

マンションを貸すときは管理会社に相談する?選び方や注意点についても解説

マンションを貸す際は、オーナー自身で管理する方法と管理会社に委託する方法があります。委託には費用がかかりますが、入居者の募集から物件管理まで、面倒な管理業務を任せられることがメリットです。本記事では、マンションを貸し出すメリットや委託できる内容を解説します。

所有している分譲マンションを貸し出したい場合、賃貸管理会社に依頼すべきか悩む方は多いのではないでしょうか。入居者募集や契約手続き、家賃の集金、トラブル対応まで、全てを自分で行うのは大変です。そこで頼りになるのが、賃貸管理会社の存在です。

本記事では、分譲マンションを貸し出す方法やメリット、賃貸管理会社の選び方などを解説します。分譲マンションを貸し出すかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

分譲マンションを賃し出す方法

分譲マンションを貸し出す際は、入居者の募集や物件の管理など、多くの手続きや対応が発生します。そのため、管理業務を全て自分でこなすのは負担が大きく、専門の会社に委託するのが一般的です。

委託先としては主に以下の2つがあり、それぞれ役割や対応範囲が異なります。

● 賃貸仲介会社
● 賃貸管理会社


一般的にはどちらも入居者の募集をする点は同じですが、提供されるサービス内容に違いがあります。ここでは、それぞれの特徴と違いを解説します。

賃貸仲介会社に依頼する

賃貸仲介会社とは、物件の入居者を募集して賃貸物件のオーナーと入居者を仲介する会社です。以下のように、入居希望者への物件の紹介から賃貸借契約の締結、入居までをサポートします。

● 物件情報の収集と広告掲載
● 入居希望者の募集
● 内見の対応・物件案内
● 入居審査の実施
● 賃貸借契約の手続き
● 鍵の引き渡し


借主が入居するまでの手続きが業務範囲となるため、入居後の物件管理は後述する賃貸管理会社に依頼するのが一般的です。

賃貸管理会社に依頼する

賃貸管理会社とは、物件の入居者対応や建物の管理など、オーナーに代わって日常的な管理業務をする会社です。具体的には、以下のような業務に対応しています。

● 物件情報の収集・公開
● 入居者の募集と内見対応
● 賃貸借契約の手続き
● 家賃の集金・滞納対応
● 設備トラブルなどのクレーム対応
● 建物の定期点検・メンテナンス
● 退去時の立ち会い・原状回復工事の手配


入居者の募集や契約手続きは仲介会社と同様ですが、賃貸管理会社は入居後の管理全般を引き受けてくれるのが大きな特徴です。トラブル対応やメンテナンスの手配など、時間や労力のかかる業務を一括で任せられるため、
オーナーの負担を大幅に軽減
できます。

賃貸管理会社は、賃貸仲介会社の業務範囲に加えて、入居後の管理全般を引き受けるのが特徴です。建物のメンテナンスやクレーム対応、家賃の集金など、時間や労力のかかる業務を一括で任せられるため、オーナーの負担を軽減できます。

分譲マンションを貸すメリット

所有している分譲マンションを売却するか貸し出すかで迷っている方もいるでしょう。

実はマンションを貸し出せば、家賃収入が得られるだけではなく、節税や資産の保全など、さまざまなメリットを得られる可能性があります。また、将来的に自分や家族が再び住むことも可能です。

● 家賃収入が得られる
● 節税対策になる
● 資産の価値を保てる
● 再び住むことができる


ここでは、分譲マンションを貸すメリットをそれぞれ詳しく解説します。

家賃収入を得られる

住む予定のない分譲マンションを所有している場合、そのままにするより第三者に貸すことで、毎月安定した家賃収入を得られることがメリットです。家賃は入居者がいる限り毎月入ってくる不労所得となるため、副収入として家計を支える大切な収入源になります。

一方、マンションを売却した場合は一時的にまとまった資金が入るだけで、その後の収入は見込めません。すぐに売る判断ができない場合は、まずは賃貸物件として貸し出し、将来的に売却する選択肢も視野に入れるとよいでしょう。

節税対策になる

分譲マンションを貸し出すと、所得税や相続税などの節税対策になる点もメリットです。

マンションを貸し出して不動産所得が赤字になった場合、赤字を他の黒字の所得から差し引く損益通算が可能になり、所得税の負担を軽減できます。マンションの修繕費や固定資産税、火災保険料などは経費として差し引けるため、課税対象となる所得を圧縮できる点も魅力です。

さらに、居住用ではなく賃貸用マンションとして所有すれば、相続税対策にもなります。不動産の相続税の課税額は相続税評価額で決められ、賃貸用マンションの場合は、借地権割合と借家権割合が考慮されるため、居住用マンションより課税額が抑えられます。

資産の価値を保てる

賃貸物件として第三者に住んでもらえば、結果的に資産としての価値を保つことにつながります。日常的に空気が入れ替えられ、掃除により清潔な状態が保たれるからです。また、不具合があった際にもすぐに気付けるため、物件を良好な状態で維持しやすくなり、結果的に資産としての価値を維持できるでしょう。

分譲マンションを貸さずに空き家のまま保有し続けていると、時間の経過とともに資産価値が下がるリスクが高まります。人が住んでいない状態では、定期的な換気や掃除が行われず、湿気やカビ、ほこりによる劣化が進みやすくなるでしょう。

再び住むことができる

マンションを売らずに保有しておけば、将来的にライフスタイルや仕事、家族構成の変化に応じて、再び自分で住む選択肢を残せます。

ただし、使わずに放置していると物件は傷みやすくなるだけではなく、固定資産税などのコストも発生します。第三者に貸すことで、収入を得ながら建物の状態も維持できるため、将来住むかどうか未定の人にとっても、柔軟性の高い資産活用方法の一つです。

賃貸管理会社に委託できる具体的な内容

賃貸管理会社に依頼すれば、入居者募集から家賃の集金、物件のメンテナンスまで一貫して任せられるため、オーナーの負担を軽減できます。

マンションの入居者募集や契約手続きのみであれば、賃貸仲介会社でも対応できますが、入居後に発生する家賃の集金やトラブル対応、契約更新、退去時の手続きなどの業務は賃貸仲介会社の対応範囲外です。

ここからは、賃貸管理会社に委託できる内容をご紹介します。

賃貸管理業務

マンションの入居者とのやりとりや契約関連の手続きを代行する業務で、主に以下のような内容が含まれます。

● 物件情報の公開
● 入居手続き
● 家賃の集金・滞納対応
● クレーム・トラブル対応
● 契約更新の手続き
● 退去手続き
● 原状回復工事の手配


具体的には、まず物件情報を不動産ポータルサイトなどに掲載して入居者を募集し、内見の対応や申込審査、入居手続きなどを行います。入居後は毎月の家賃を集金し、もし滞納があった場合には、催促の連絡や法的手続きを含めた対応も業務範囲内です。

さらに、騒音や設備不良などのクレーム対応、契約更新の手続き、退去時の立ち会いや敷金の精算、原状回復工事の手配など、入居から退去までの一連の業務を代行します。

上記のように、管理物件の入居に関する手続きや対応が滞りなく行われるよう、入居者に対応するのが賃貸管理業務です。

物件管理業務

マンション自体の維持管理や、設備、建物全体の保守を目的とした業務です。具体的には、以下のような内容が含まれます。

● 法定点検・消防点検への対応
● 共用部分の環境整備
● 定期的な巡回
● 物件の原状回復やリフォーム


また、共用部分の定期清掃やエレベーターの点検、害虫駆除などのメンテナンス業務にも対応。管理物件に空室がある場合には、室内の簡易清掃や換気、水道の通水作業といった劣化防止のメンテナンスも実施されます。

突発的に発生する漏水や共用部の設備故障などのトラブルが起こった際は、業者の手配や現場対応などをオーナーに代わって行います。急なトラブルでオーナーが現場に行けない場合や遠方に住んでいてすぐには見に行けない場合でも、管理会社が代行してくれるため、信頼して運用を任せられます。

賃貸管理会社との契約方法と手数料の相場

賃貸管理会社と契約する方法には、管理委託契約とサブリース契約の2種類があります。

管理委託契約は、オーナーが物件を所有したまま、賃貸管理会社に管理業務の一部または全てを委託する契約です。入居者の募集や契約・更新手続き、家賃の集金、掃除やトラブル対応など、煩雑な業務を代行してもらえるのが特徴です。必要に応じて、オーナーが一部の業務を自分で管理できます。

一方、サブリース契約は、管理会社が物件を借り上げ、第三者に転貸する仕組みです。入居者の有無にかかわらず、一定の家賃収入が保証されるため、空室リスクを避けられます。

どちらの契約形態であっても、家賃から一定の割合を手数料として支払うのが一般的です。相場としては、管理委託契約で家賃の5%程度、サブリース契約で10〜20%程度が目安ですが、管理委託契約の場合は委託する業務の範囲や内容によっても変わることがあります(※)。

また、修繕やメンテナンスにかかる実費は別途請求されるため、手数料には含まれません。


※参考:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第28回賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』2023年4月〜2024年3月」.“[Ⅲ調査結果]”.

賃貸管理会社の選び方とポイント

ここからは、信頼できる賃貸管理会社を選ぶ際に確認しておきたいポイントをご紹介します。賃貸管理会社にマンションの管理業務を委託すると、煩雑な手続きや入居者の対応などを任せられ、オーナーの負担を軽減できます。しかし、委託先の賃貸管理会社によっては、期待した収益が得られない場合もあるため、慎重な見極めが必要です。

マンションの貸し出しが成功するかどうかは、賃貸管理会社のスキルに大きく左右されます。以下の5つのポイントを把握しておきましょう。

● 集客力があるか
● 評判や口コミが良いか
● 地域の情報に詳しいか
● トラブル発生時に早急に対応してくれるか
● 管理会社の経営状態が良いか


それぞれの選び方について、詳しく見ていきましょう。

集客力があるか

賃貸管理会社に、集客力があるかどうかを見極めることが大切です。集客力があれば、仮に一時的に空室になっても短期間で次の入居者を確保でき、収益が安定しやすくなります。集客力を見極める際は、賃貸管理会社が公表している平均空室期間や入居率をチェックしましょう。

マンションが立地や設備などの条件に恵まれていても、賃貸管理会社の集客力が低いと空室が続くリスクが高まります。空室が長引くと、家賃収入を得られないばかりか、維持費や修繕費がかさんで、結果的に赤字になる可能性があります。

日本賃貸住宅管理協会が公表している第28回賃貸住宅市場景況感調査によると、入居率の全国平均は委託管理で94.2%、サブリース物件で97.0%です(※)。地域によって入居率の平均値は異なりますが、上記の数値から大きく外れていないか参考にしましょう。

評判や口コミが良いか

実際に検討している賃貸管理会社を利用したオーナーや入居者の評判・口コミも確認しましょう。Webサイトの情報だけでは、その賃貸管理会社が適切に管理業務を代行してくれるかどうかを判断するのは難しいのが実情です。そのため、実体験に基づいた評価をチェックし、信頼できる会社かどうかを見極めることが大切です。

特に入居者からの評価が低い場合は、居住期間が短くなったり、設備トラブルに対する不満が増えたりする可能性が高まります。結果として家賃収入が不安定になるだけではなく、退去時の原状回復や修繕が頻発して、収支バランスの悪化につながります。

信頼できるのかどうかを判断する際は、Webサイトだけでなく、口コミやSNSの評価、不動産ポータルサイトのレビューも活用して、さまざまな角度から情報を収集しましょう。

地域の情報に詳しいか

賃貸管理会社がマンションの地域の市場動向やニーズにどれだけ精通しているかは、空室対策の成否に大きく影響する要素です。不動産の賃貸市場は地域性が強いため、場所によって需要の傾向や入居者層が大きく異なります。

例えば、近隣エリアにどのような年齢層の入居者が多いか、どのような設備や間取りが人気かなど、地域ごとの情報が豊富な会社を選ぶことで、空室対策になります。入居者ニーズに沿った提案ができれば、ターゲットに合わせた募集方法や条件設定などが可能になるからです。

さらに、地域の不動産仲介業者とのネットワークが強ければ、入居者募集のスピードや対応の柔軟性も高まります。

トラブル発生時に早急に対応してくれるか

トラブル発生時に早急に対応してくれるか会社かどうかも、重要なポイントです。騒音問題や水漏れ、設備の不具合など、賃貸物件ではさまざまな問題が突発的に起こります。トラブルへの初動対応が遅れると入居者の不満が高まり、信頼の低下や早期退去につながる可能性が高くなるため、迅速かつ適切に対応できる体制が整っている賃貸管理会社を選ぶことが大切です。

具体的には、コールセンター有無や、緊急時の連絡体制、修繕対応のスピードなどを事前に確認しておくとよいでしょう。また、入居者に対して丁寧で柔軟な対応ができるのかどうかもポイントです。

管理会社の経営状態が良いか

賃貸管理会社を選ぶ際、手数料の安さや評判だけにとらわれず、経営状態や信頼性を確認することが重要です。

経営状態が不安定な会社に任せると、突然の倒産や業務停止のリスクが発生し、家賃の未回収や管理の放棄など、深刻な事態に発展する恐れがあります。特に、入居者から預かった家賃や敷金などの管理がずさんな場合、金銭的なトラブルに発展するリスクも高まります。

また、急に管理業務を停止された場合、次の管理会社が見つかるまでオーナー自身が全ての業務を引き継がなければなりません。

経営の健全性を確認するには、過去の倒産歴や事業年数、資本金、グループ会社の有無、外部監査の実施状況などを調査しましょう。経営基盤が安定した会社であれば、信頼して管理業務を任せられます。

※参考:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第28回賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』2023年4月〜2024年3月」.“[Ⅲ調査結果]”(参照2025-06-09)

こんな人はマンションを貸し出した方がよい!?

先述の通り、マンションを貸すことで家賃収入の確保や相続税の軽減など、さまざまなメリットが期待できます。中でも、次のような特徴に当てはまる人は、マンションを売却せずに貸し出すと、将来的な資産価値を高められる可能性があります。

● 今後物件の価値の上昇に期待が持てる
● 身内に資産を残したい
● マンションを手放したくないと考えている
● 将来元の物件に住む予定がある


ここでは、それぞれについて詳しくご紹介します。

今後物件の価値の上昇に期待が持てる人

将来的に価値の上昇が期待できる物件は、すぐに売却するのではなく、一定期間貸し出して家賃収入を得ながら、売却のタイミングを見極めるのがよいでしょう。

近隣で再開発が進んでいたり、新駅の開業予定があったりするなど、今後地域の利便性が向上する見込みがある場合、マンションの資産価値が上昇する可能性があります。

身内に資産を残したい人

将来的に自分では住む予定がなくても、子どもや孫などに資産としてマンションを残したいと考えている人は、相続するまで賃貸物件として貸し出す方法もおすすめです。

マンションを相続する際、居住用よりも賃貸用物件の方が課税額は低く算出される傾向にあるため、結果として相続税の節税につながることが期待できます。また、家賃収入を得ながらマンションを維持できる他、放置による劣化を防げるため相続後の修繕が少なくなる可能性もあります。

マンションを手放したくないと考えている人

物件に思い入れがあり、今すぐにはマンションを手放したくない人は、賃貸として運用する選択肢も視野に入れましょう。

決断できるときまで物件を残しながら、家賃収入を得られるため、固定資産税などの維持費を賄いやすいです。また、空室のままにしておくとカビや湿気、害虫などの問題が発生しやすくなりますが、入居者がいることで定期的な掃除や換気など、劣化防止につながります。

将来元の物件に住む予定がある人

現在は物件に住む予定はないものの、将来的に自分や家族が再びその物件に住む可能性がある場合、すぐに売却せず賃貸物件として一時的に運用するという選択肢も検討する価値があります。賃貸に出すことで、住んでいない期間も家賃収入を得られ、将来自分が住む際に必要となるリフォーム費用や引っ越し資金の準備に充てることが可能です。

【まとめ】マンションを貸すなら管理会社選びが重要

分譲マンションを貸す際は、入居者の募集や契約、家賃の集金、トラブル対応、物件の保守管理など、多岐にわたる業務が発生します。全てをオーナー一人でこなすことは難しいでしょう。そのような場合に信頼できる賃貸管理会社へ依頼すれば、手間とリスクを大きく軽減できます。

賃貸管理会社を選ぶ際には、特に地域に詳しく、実績や評判の良い会社であるかどうかを確認することが大切です。自分の希望や物件の状況に応じて、管理委託契約かサブリース契約を選び、無理なく資産を活用していきましょう。

株式会社中央ビル管理では、物件の種別によって複数の管理プランを用意しています。分譲マンションの賃貸管理プランでは、入居者の募集から契約手続き、物件管理まで一貫した管理業務を代行はもちろん、一部業務のみの対応も可能です。所有している分譲マンションを貸し出そうとお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

監修

(株)中央ビル管理 取締役 江本 昌央氏

所属/(株)中央ビル管理取締役 業務管理部部長 
保有資格/ 宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

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