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賃貸管理コラム

賃貸経営の収益を改善する方法を解説!空室対策を徹底して安定した経営を実現しよう

賃貸経営

2026.03.11

更新日 2026.03.12

賃貸経営の収益を改善する方法を解説!空室対策を徹底して安定した経営を実現しよう

賃貸物件の経営では、収益が期待値まで伸びなかったり、空室が続いて資金繰りが苦しくなったりと、思わぬ壁に直面することがあります。しかし、具体的な改善策が見つからず、現状のまま運営を続けているオーナーさまも多いのではないでしょうか。

賃貸経営で収益が伸びない理由は多岐にわたりますが、いずれも早めに対策しなければ経営存続が難しくなる場合があります。そこで本記事では、賃貸経営を軌道に乗せるための収益改善の方法を紹介します。

賃貸経営で収益が伸び悩む理由

賃貸経営で収益が伸び悩む背景には、空室の長期化や家賃設定、管理方法など、いくつかの共通した原因があります。収益改善につなげるためにも、まずは経営がうまくいかない主な理由を把握しましょう。

空室期間が長引いている

物件の空室期間が長引くと、本来得られるはずの家賃収入が入らない状態が続き、年間収支に大きな影響が出ます。

物件の管理費や税金、ローンの返済などの経費は、入居者の有無にかかわらず毎月固定で発生します。そのため、空室が続けばキャッシュフローが悪化し、経営が苦しくなるでしょう。

キャッシュフローが悪化すると、物件の価値向上のための設備導入や改修の先送りにつながり、物件の競争力をさらに低下させる要因にもなりかねません。所有している賃貸物件の空室が続いている場合は、早めに改善策を検討しましょう。

維持管理コストが収益を圧迫している

築年数が経過した賃貸物件で多く見られるのが、維持管理コストによる収益の圧迫です。

築古物件では、設備不良や建物の内外装の劣化などが発生しやすくなります。これらを放置すると物件価値の低下につながるため、早急に修繕する必要があります。

しかし維持管理コストが想定以上にかかり過ぎていると、収益を圧迫して十分な利益を得られません。

また築年数が浅い物件であっても、管理費と収益のバランスが崩れている場合は、早めに収益改善の方法を見直すことが大切です。

都市開発などでエリアの家賃相場が下がっている

賃貸経営の収益が伸びない理由の一つに、都市開発や周辺環境の変化によるエリア全体の家賃相場の下落が挙げられます。

例えば近隣に大規模なマンションが建設されると、設備や共用部が充実した新築物件へ入居希望者が流れやすくなります。その結果、現在経営している物件のエリアの需要が下がるケースも少なくありません。

エリアの賃貸需要が低下すると、やむを得ず家賃を下げなければならないケースも出てくるでしょう。しかし、家賃を下げればオーナーの収益が減り、資金繰りが苦しくなるというリスクがあります。

このように外的な要因で収益が伸びない場合は、市場動向に合った戦略を早めに検討することが重要です。

賃貸経営の収益改善を目指す3つの方法

賃貸経営の収益を根本から改善するためには、場当たり的な施策ではなく、戦略的な視点で経営方法を見直しましょう。まず取り組むべきは、以下の3つのステップです。

1. 現状の支出を正確に把握する(実質利回りの計算)
2. 支出を見直す(経費・ローン返済額など)
3. 空室リスクを減らして収益を増やす


それぞれのステップで、具体的な改善策を確認していきましょう。

1. 現状の収支を正確に把握する(実質利回りの計算)

まずは現状の収支を把握しましょう。現在の経営状態が分からないまま収益改善を試みても、原因を特定できず、思うような効果を得られない可能性が高いです。

具体的には年間の家賃収入に加え、管理費や固定資産税などの諸経費を整理します。さらに光熱費や広告料、損害保険料なども書き出して、項目ごとのコストを明確に把握しましょう。

このとき、現在の経営状態を正しく把握するためには、物件の実質利回りを算出すると良いでしょう。利回りとは、投資した金額に対して1年でどれほどの利益を得られるかを数値(%)で示したものです。

利回りは、表面利回り・実質利回りの2つに分けられますが、実質利回りの方が経営実態に近い数値を算出できます。実質利回りは、以下の計算式で算出します。

(年間の家賃収入の合計 - 諸経費) ÷ 投資額(物件の購入費用 + 初期費用) × 100 = 実質利回り(%)

実質利回りの目安は立地条件などにより異なりますが、一般的に2~5%が基準とされます。数値が高いほど収益性が高いと判断されますが、高利回りでもリスクはあるため、あくまで改善策を決めるための経営指標として活用しましょう。

2. 支出を見直す(経費・ローン返済額など)

現在の収支を把握したら、次は支出を徹底的に見直しましょう。無駄な支出を削減すれば資金繰りが改善し、手元に残るキャッシュが増える可能性があります。

具体的に実施すべきなのは、以下の通りです。

● 削減できる経費がないかを調べる
● ローンの返済額を見直す
● 長期修繕計画を作成する



●削減できる経費がないかを調べる

ステップ1で書き出した経費一覧を確認し、削減できる項目がないかを調べましょう。
賃貸経営の経費は固定費と変動費に分けられますが、まずは固定費の見直しから始めるのがポイントです。主な固定費には通信費や光熱費、管理委託料、点検費用などが挙げられます。

例えば管理委託料は、契約プランの見直しや管理会社の変更を行えば削減できるかもしれません。

光熱費は、電力会社の変更や設備の変更などで抑えられる可能性があります。ただし設備交換には一定の費用がかかるため、導入前に費用対効果を試算し、回収期間を把握した上で判断しましょう。

●ローンの返済額を見直す

経費だけでなく、毎月のローンの返済額を見直すことも重要です。具体的な見直し方法は、返済期間の延長や金利交渉、ローンの借り換え(別の金融機関でローンを組み直すこと)の3つが挙げられます。

返済期間を延長すれば、毎月の支払額を抑えられ、手元のキャッシュを増やせます。返済期間の延長は、利息が増えて返済総額が高くなりますが、月々の資金繰りに余裕が生まれるため、収益改善の方法として検討してみましょう。

金利交渉やローンの借り換えを実施した場合、総返済額そのものを減らせる可能性があります。ただし、借り換えには返済手数料や事務手数料などの諸費用が別途発生するため、経営状況とのバランスを慎重に検討しましょう。




●長期修繕計画を作成する

賃貸経営の収益が伸びないときは、長期修繕計画を作成して今後のメンテナンスコストを把握すると良いでしょう。

長期修繕計画とは、今後必要になる工事の時期や項目、費用を長期的な期間で算出した計画を意味します。建物の外壁塗装や防水加工、排水管の交換などは、将来発生する高額なコストです。計画がない状態で突発的に大規模修繕が必要になると、多額の費用が一気にキャッシュフローを圧迫し、その年の収支が赤字になる可能性があります。

一方で、事前に10年、20年先までの修繕費をシミュレーションし、毎月の収益から計画的に積み立てていけば、大きな支出があっても資金繰りを安定させられます。あらかじめ必要な支出を整理しておくことで、無駄な出費を防げるでしょう。

なお、長期修繕計画の作成ガイドラインとフォーマットは、国土交通省のWebサイトで入手できます(※)。


※参考:国土交通省.「住宅」.“マンション管理に関する各種ガイドライン等”(参照2026-02-18)

3. 空室リスクを減らして収益を増やす

支出を見直したら、空室リスクを減らして収益を増やす仕組みを作る段階に入ります。空室が続く状態では、どれだけ経費を抑えても家賃収入が入らず、収支バランスが崩れてしまいます。

具体的には、以下の対策の実施を検討しましょう。

● 地域の賃貸市場・賃料相場を再度分析する
● 募集条件の見直しや最新設備の導入で差別化を図る
● 物件の集客方法を見直す
● 物件写真・紹介文を更新する
● リフォーム・リノベーションで物件の価値を高める




●地域の賃貸市場・賃料相場を再度分析する

空室リスクを減らすには、地域の賃貸市場やニーズを改めて分析し直す必要があります。近隣の都市開発や競合物件の増加によって、入居者が求める条件は日々変化しています。収益を改善するためにも、物件があるエリアの地域性をしっかり把握しましょう。

具体的に確認すべきなのは、地域に住んでいる人の属性と周辺エリアの賃料相場です。例えば、ファミリー層が多い地域か単身世帯が多い地域かによって、求められる間取りや設備は大きく異なります。

地域の人口動態や世帯数は、総務省統計局が運営する「jSTAT MAP」で調査が可能です(※)。

賃料相場が以前と変化している場合、家賃を見直すことで空室が埋まる可能性があります。周辺エリアの相場を確認し、現在の家賃が適正かを見直してみましょう。

周辺エリアの賃料相場は、インターネットのポータルサイトで確認する他、現場を知る不動産経営のプロに相談するのも選択肢の一つです。地域性を正しく把握し、今の市場に合った対策を考えましょう。

※参考:公益社団法人 全国賃貸住宅経営者協会連合会.「「jSTAT MAP」を活用した誰でもできる賃貸需要の分析方法」(参照2026-02-18)

●募集条件の見直しや最新設備の導入で差別化を図る

募集条件の見直しや最新設備の導入も、空室リスクを減らす対策の一つです。競合物件が増え続ける中で、これまでと同じ条件のまま募集を続けても、より条件の良い新築や競合物件に入居希望者が流れるリスクがあります。

例えば敷金・礼金を0円にすると、初期費用を抑えたいターゲット層にアプローチできます。他の物件にはない付加価値を提供し、差別化を図りましょう。

またインターネット無料や宅配ボックスの設置など、現代のニーズにあった設備を導入するのもおすすめです。時代のニーズに合わせて物件をアップデートし続けることが、収益の安定化につながります。

●物件の集客方法を見直す

物件の集客方法を見直すことで、入居率が高まる可能性があります。物件の集客方法は、大きく分けてオフライン集客とオンライン集客に分かれます。

オフライン集客は、ポスティングやDM、折り込みチラシ、看板などが代表的です。インターネットが普及する前から用いられている方法で、現在も積極的に取り入れられています。

オンライン集客は、不動産ポータルサイトやSNS、Googleビジネスプロフィールなどが挙げられます。幅広いターゲット層に効率良く物件情報を発信できるため、入居希望者が見つかりやすいのが特徴です。近年ではInstagramのショート動画や投稿で物件を紹介する不動産会社も多く見られます。

具体的なポイントは、オンライン集客をメインとしながらオフライン集客を程よく取り入れていくことです。2つの集客方法をうまく使い分けることで、若い世代から高齢者まで幅広い年代に情報を届けられます。

情報を届ける媒体を変えることで、空室リスクを減らせる可能性があるため、ぜひ取り組んでみましょう。

●物件写真・紹介文を更新する

コストをかけずに空室リスク対策を進めるなら、物件ポータルサイトの物件写真や紹介文を更新するのがおすすめです。数多くの物件の中から選んでもらうには、物件写真や紹介文を魅力的に整える必要があります。現時点で暗い写真や分かりにくい紹介文になっている場合、条件が良くても候補から外される可能性が高くなります。

写真撮影は、自然光が入る昼間の時間帯に行うと、室内の印象が明るくなるためおすすめです。部屋の広さが伝わるよう、水平垂直を意識して撮影するのがポイントです。三脚を使ってカメラを固定すれば、よりきれいに撮影できます。

キッチンや浴室、トイレなどの水回りは清潔感が重視されるため、軽く掃除をしてから撮影しましょう。

説明文は、物件の魅力が伝わるようになるべく細かく記載するのがポイントです。例えば、単に「広いリビングで明るいお部屋」と記載するのではなく「10畳の広いリビング。南向きで日当たり良好」などと具体的に記載します。紹介文の書き方は、人気物件の掲載内容を参考にするとアイデアが浮かびやすくなります。

物件写真と紹介文を更新し、反響数の獲得につなげましょう。

●リフォーム・リノベーションで物件の価値を高める

築年数の経過により収益が伸び悩んでいる場合、リフォームやリノベーションを実施するのも一つの手です。

築古物件のリスクは、現在の入居者が求めるニーズと部屋の設備にずれが生じやすい点です。どれほど立地条件が良くても、古い設備や内装のままでは入居者が集まらない可能性があります。そのため、最新設備の導入や内外装のリフォームで物件の価値向上を図る必要があります。

フルリフォームは高額な費用がかかるため、以下のように部分的に改修すると良いでしょう。

● トイレ・洗面台・キッチン・浴室をリフォームする
● 壁材・床材をおしゃれなものに張り替える
● 畳をフローリングに張り替える
● ユニットバスからバス・トイレ別の間取りにする


特にトイレや洗面台などの水回りに最新設備を取り入れると、物件の印象が良くなり、空室率の改善につながる可能性があります。他にも、セキュリティ対策としてモニター付きインターホンを設置したり、オートロックマンションへの改築を検討したりするのも良いでしょう。

ただし、リフォームには費用がかかるため、投資した分を何年で回収できるのか事前にシミュレーションしましょう。

賃貸経営の収益改善の方法を検討するときの注意点

賃貸経営の収益改善のための施策は、ただ実行すればよいというわけではありません。よかれと思って実施した施策が、かえって経営悪化や利益低下の原因になる可能性もあります。

ここでは、賃貸経営を立て直す際に押さえておきたい注意点を3つ解説します。

1. 家賃の値下げは最終手段として捉える

物件の収益アップのために家賃を見直す場合がありますが、家賃の値下げはあらゆる改善策を試した後の最終手段だと捉えましょう。

家賃を安易に下げると家賃収入が減り、物件管理費や維持費の負担が大きくなる可能性があります。満室になっても全体の収入は減っているため、資金繰りが苦しい状態が続くケースも少なくありません。

また、一度家賃を下げると、後から元の賃料に戻しにくくなります。まずは地域のニーズを再分析し、敷金・礼金の調整や無駄な支出の削減など、賃料を維持したまま収益を改善できる方法から優先的に取り組みましょう。

2. リフォーム費用を回収できるのか見極めた上で実施する

前述の通り、リフォームやリノベーションを実施すると、箇所によっては高額な費用が発生します。物件の設備や内装を整えることで入居率の改善は期待できますが、投じた費用を家賃収入で回収できない場合、収益改善にはつながりません。

そのため、実施前にその工事で家賃をいくら上げられるのか、空室期間をどの程度短縮できるのかを具体的に試算することが重要です。全てをリフォームするよりも、入居者ニーズが高い水回りや設備交換から着手すれば、費用対効果を実感しやすくなります。

3. 入居条件の緩和はリスクを理解した上で判断する

入居条件の緩和は、ターゲット層を広げ、空室を埋めるための手段の一つです。

しかし、条件を緩めることは、同時に管理面でリスクを負う点に注意しましょう。例えば、ペット可の物件にした場合、臭いや汚れによる修繕費の増加、騒音トラブルの対応などの負担が増える可能性があります。

このようなリスクへの備えがないまま安易に条件を緩めると、入居後のトラブル対応に追われ、かえって収益を損なう結果になりかねません。目先の入居率だけでなく、将来的な管理コストや物件の資産価値への影響も考慮した上で、慎重に判断しましょう。

管理会社の変更で収益が改善されるケースがある

賃貸経営の収益を改善する方法として、管理会社を変更するのも選択肢の一つです。管理会社は、単に管理業務を行うだけでなく、入居者募集や賃料設定の提案、空室対策の実行など収益を左右する役割を果たしています。管理会社によって強みが異なるため、新たなパートナーを探すことで物件の収益性がアップするケースも珍しくありません。

管理会社を変更すると、以下のようなメリットを得られます。

● 集客力の強化によって空室率の改善が見込める
● 管理コストの削減が期待できる
● 管理体制が整うことで入居者満足度につながる
● 長期的な収益確保を見据えた提案を受けられる


例えば、集客力や客付け力に強い管理会社に変更すれば、入居希望者が増え、空室率の改善が期待できます。

また今よりも管理委託料が安くなれば、経費削減にもつながります。質の高い提案を受けることで、入居者満足度の向上や長期的な収益確保にもつながるでしょう。

ただし、管理会社を変更すると、これまでの管理体制との相違点に戸惑う場合があります。現在の管理体制で収益アップが見込めなければ、他社の管理プランや料金体系を確認し、管理会社の変更も視野に入れましょう。

【まとめ】賃貸経営の収益改善方法は多角的な視点での検討が大切

不動産経営は常に空室リスクと隣り合わせであり、収益の使い方や集客方法、経費の割合などによっては、キャッシュフローが悪化する可能性があります。

収益を改善するには、現在の収支を正確に把握した上で無駄な支出を削減し、地域の賃貸ニーズに合った空室対策を行うことが重要です。

「多くの対策を試しているが空室が埋まらない」「収支が改善しない」とお悩みの方は、ぜひ一度ポラスの賃貸経営パートナーズへご相談ください。ポラスでは、管理業務はもちろん、早期客付けのための募集活動、物件の価値を維持するための清掃サービスに対応しています。

これまでWeb反響に特化した空室対策で収益性をアップさせた事例もあります。まずはお気軽にご相談ください

監修

(株)中央ビル管理 取締役 江本 昌央氏

所属/(株)中央ビル管理取締役 業務管理部部長 
保有資格/ 宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

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