委託管理とは?サブリースとの違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説
賃貸経営
2025.07.24
更新日 2025.07.24
賃貸物件の規模が大きいと、管理業務が手に負えなくなるケースがあります。そのようなときは管理会社に業務を任せる委託管理や、物件を貸し出して管理・経営をしてもらうサブリース契約を検討しましょう。
マンションやアパートなどの賃貸物件を管理する際に「一般管理契約とサブリース契約どちらがよいのだろう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
賃貸物件を所有している方にとって、管理方法は賃貸経営を成功させるために欠かせないポイントです。どちらが向いているかは、所有者の経営スキルや空室リスクの高さなどによって異なります。
本記事では、委託管理の定義や管理委託とサブリースの違い、それぞれのメリット・デメリットなどを解説します。
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目次
委託管理とは?
管理委託とは、マンションやアパートなどの賃貸物件の管理業務を管理会社に委託することです。
賃貸物件の管理は、戸数や入所者が多いと自主管理が大変になるため、管理会社に管理業務を委託して業務負担を軽減可能です。
契約形態は、一般管理契約とサブリース契約の2つに区分されます。適切な管理方法で賃貸物件を経営できるよう、それぞれがどのような契約形態なのかを確認しましょう。
一般管理契約
一般管理契約とは、物件の所有者が管理会社に管理業務を代行してもらうときに締結する契約です。具体的に委託する業務は、以下の通りです。
● 家賃の金銭全般の管理
● 入居時の賃貸契約業務
● 事務手続き
● 共用部分の掃除
● 設備の定期点検
委託管理の方法は、全部委託と一部委託の2つに分けられます。全部委託は全ての管理業務を委託することで、一部委託は共用部分の掃除や設備点検など、一部の管理業務を委託することです。
一般管理契約で管理業務の代行を依頼された管理会社は、必要に応じて入居者を募集したり、家賃を管理したりします。
あくまで管理業務を代行してもらう契約になるため、家賃や敷金などは所有者が自由に決められます。しかし、適切な対策をしなければ入居者が確保できない可能性があるため、空室リスクを考慮して経営することが大切です。
サブリース契約
サブリース契約とは、所有者が管理会社に物件を貸し出して運営してもらうときに締結する契約です。
管理委託では、物件を貸し出さずに管理業務を委託します。一方、サブリース契約を締結した場合、物件を管理会社が借り上げて運営する仕組みです。一般的には設備の定期点検や家賃管理、事務手続きなどに加え、入居者への募集や空室対策などもしてくれるため、管理業務の負担が軽減できます。
家賃は、所有者ではなく管理会社が設定します。毎月収入が管理会社から振り込まれるため、空室続きで資金繰りに陥るリスクを軽減できるのが大きな特徴です。振り込まれる家賃の割合や流れは、後ほど詳しく解説します。
ただし、家賃の設定が所有者側でできないため、経営の自由度が下がる可能性があります。
管理委託とサブリースの違い
管理委託とサブリースは、空室リスクの大きさや管理手数料の有無、収入に関わる金銭の受け取りなどで違いがあります。違いを知ることで、適切な判断がしやすくなるため、しっかり確認しておきましょう。
上記表は、管理委託とサブリースの具体的な違いをまとめたものです。
このように、経営方法から管理手数料の有無、トラブル対応などで違いがあるため、何を重視すべきか慎重に判断した上で選択しましょう。
サブリースのメリット
サブリースのメリットは、空室が続いても安定した収入が得られる点です。資金繰りが苦しい状態が続くと、賃貸経営を続けるのが難しくなる可能性があります。サブリースなら、入居者の有無にかかわらず管理会社から家賃が支払われるため、資金計画を立てやすくなります。
一般管理委託に比べて、管理業務の負担が少ない点もメリットです。共用部分の掃除や設備点検など、基本的な管理業務から家賃設定まで全て管理会社が請け負ってくれるため、所有者は日々の管理に関わる手間を大幅に省けます。
サブリースのデメリット
サブリースは、毎月一定の家賃収入を得られる一方で、所有者が家賃設定に関与できないデメリットがあります。
サブリースでは契約時に決めた家賃が固定されるため、途中で家賃を上げて収益が増えても、所有者の手元に入ってくる収入は変わりません。家賃の見直しで得た利益は、管理会社が受け取る仕組みです。
さらに、途中で契約解除するのが難しい点もデメリットの一つです。借地借家法第28条では、貸主が解約を申し出た場合には、正当な理由がない限り契約を終了させられないと定められています(※)。
つまり、所有者が一方的に契約を解除したいと思っても、借主である管理会社の権利が法律で守られているため、簡単に解約できません。そのため、契約時に本当にサブリースでよいのか慎重に判断する必要があります。
※参考:e-Gov法令検索.「借地借家法」.”第二十八条”(参照2025-06-11)
管理委託のメリット
管理委託のメリットは、経営の自由度が高い点です。サブリースでは、管理業務の委託だけではなく、家賃設定も管理会社が行います。空室で資金繰りが不安定になるのは避けられますが、家賃を自由に設定できないため思い通りの賃貸経営ができない可能性があります。
しかし、管理委託なら周辺の相場や物件の価値に応じて、柔軟に家賃を設定可能です。空室が発生した際には募集条件を工夫するなど、収益性を高める取り組みも所有者の裁量で進められます。家賃の見直しで得た利益は、そのまま収入として受け取れるのもメリットです。
また、サブリースと同じく管理業務の負担を減らせます。信頼できる管理会社なら、入居者の意見やクレームにも迅速に対応してくれるケースが多いため、入居者の満足度向上も期待できるでしょう。
管理委託のデメリット
管理委託のデメリットは、空室が続いたときに安定した収入を得られない点です。サブリースでは一定の家賃収入が保証されますが、管理委託は入居者が決まらない間は家賃収入が得られません。空室期間が続くと、収益が安定せず資金繰りに影響を与える可能性があります。
また、毎月委託管理費用が発生するのも、デメリットです。家賃収入が少ない場合でも費用を支払う必要があるため、空室が多ければ収益を圧迫する可能性があります。
委託管理費は、契約前に管理サービスの内容と費用を確認し、予算や希望に合っているか判断しましょう。
また、所有者が最終判断を下す必要があります。管理会社に管理業務を丸ごと任せきりにできないため、物件の規模が大きいと業務負担が大きくなる可能性があります。
どちらの管理方法を選んだらよいのか?
委託管理とサブリースどちらの管理方法が向いているかは、所有者が何を重視しているのかによって異なります。
サブリースが向いている人は、以下の通りです。
● 毎月安定して収入を得たい人
● 所有している物件の立地が悪く、空室リスクが大きい人
● 管理業務の負担をなるべく減らしたい人
このように、管理業務の負担を減らしながら安定した収入を得たい人は、サブリースが向いているでしょう。
一方で、管理委託に向いている人は、以下の通りです。
● 自分の裁量で家賃や経営方針を決めたい人
● 成長志向で収益をどんどん上げたい人
● 金銭管理を丁寧に行える人
● 所有している物件の立地が良く、空室リスクが比較的少ない人
管理委託は、経営方針の変更や家賃の見直しが柔軟に行えるため、自分の裁量で経営したい人や収益を早いスピードで上げたい人などに向いています。
リスクの大きさや物件の経営状況、将来の資産運用の方針に合わせて、どちらが合っているか検討してみましょう。
【まとめ】物件管理業務の委託方法は長期的な視点で慎重に判断しよう
安定した家賃収入を優先する場合はサブリースが向いており、家賃設定や経営方針を自由に決めたい場合は管理委託が適しています。どちらの方法を選ぶにせよ、長期的な収益計画や物件の特性をしっかり考えた上で判断することが大切です。
物件の価値を向上するためにも、信頼できる管理会社に相談し、経営目的が果たせそうな方はどちらなのか見極めましょう。
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